みなさんは毎日どんなふとんで寝ていますか
みなさんは毎日どんなふとんで寝ていますか? 羽毛、羊毛、それとも木綿でしょうか。 取材に訪れたハニーファイバー(株)は、 高級木綿ふとん「おたふくわた」を開発・販売している会社であり、同社長である原田浩太郎氏は9代目に当たる。
「今の寝具業界は軽いという理由で羽毛布団のシェアが多くを占めていますが、 過去の日本では木綿ふとんが一般的でした。 また、ふとんは財産であるという意識も高く、今の50代ぐらいの方までは、 婚礼ふとんとして自分の娘や孫を嫁に出す際にはその母親やおばあちゃんがわたをふとん屋さんから買ってきて、 手作りしたふとんを持たせるという習慣がありました」 世の中が木綿ふとんから羽毛布団へとシフトしたのには理由がある。 「木綿ふとんは一般的に重いという理由で敬遠されますが、 最近ではさまざまな工夫で重さを減らそうとしたり、 お客様のニーズに合わせた重さでふとんを作ることが出来ます。 また、天然素材なのでアレルギー反応が他のふとんよりも少ないと言われております」
木綿ふとんは「定期的」にきちんと手入れをすれば衛生的で心地よい眠りが得られる...... 忙しい現代人が手放す理由はここにあるようだ。 だが、9代目は木綿ふとんの良さを世に広めようと立ち上がった。
「おたふくわた」の歩み
同社の創業は1940年(天保11)。 170年のという歴史を持つが、実は1997年に1度寝具業から撤退をしている。 その理由は先述したとおり羽毛布団の台頭によるものだが、 過去には海外にまで生産工場を持ち、従業数が800人を超える企業であったということで、 不動産という資産があった。同社は不動産会社として存続していく。
「寝具業界からの撤退は私が大学生のときだったのですが、 その後社会人となりメーカーで営業マンとしてばりばり働いていた私は、ある日仏壇の前でぼおっと座っていたのです。 すると、なぜか突然『おたふくわた』を復活させたいとの衝動にかられました」 9代目はそこから「おたふくわた復活プロジェクト」なる題を掲げ、同社に入社をし動き出す。 先祖の思いが9代目に宿したかどうかはわからないが、とにかくこの日を境に全てははじまった。
徹底的に木綿ふとんついて勉強
「会社に残っている資料を読んだり、OBのみなさんに話を聞いたり、 また全国各地にいる木綿ふとんに詳しい人に話を聞き回るなどして、 とにかく徹底的に木綿ふとんについて勉強をしました」
後にも書くが9代目は行動力がある。
勉強の様子は同社WEBサイト 「おたふくわた復活プロジェクト」でこと細かく書かれているので 興味がある方は1度読んでみるといい。
ふとんをつくるといってもピンとこない筆者は、 9代目に質問をした「実際にどんな業務をされているのですか」と。 「木綿ふとんの質というのは綿自体の質。 そして、その綿からわたをつくる職人さんの腕。 さらにはそのわたをふとんに仕上げていくふとん職人さんの腕の良し悪しで決まります。 ですので、私が行う仕事というのは質の高い綿を手に入れ、自分好みにブレンドをし上質なわたをつくること。 そして、そのできあがったわたを仕立ててくれる腕のいいふとん職人さんを探し、ふとんづくりをお願いすることです」
現在おたふくわたのふとんをつくっているふとん職人さんは主に2人いるそうで、神奈川県に住む野原久義氏と川田純明氏。 どちらの職人さんもふとん屋を経営しながら日々腕を磨いている方で、技能グランプリで優勝した実績を持ち、全技連マイスター、東京都知事賞、厚生労働大臣賞なども受賞しているという実力者だ。 「2人の腕前は当然素晴らしいのですが、 木綿ふとんに対する情熱も私と同じで半端ではありません。 ですので、この方たちとならきっと上質な木綿ふとんを復活することができる―― そう確信し、おたふくわたのふとん製作をお願いしたのです」 こうして2003年におたふくわたは復活した。
エコ問題にも敏感
手入れをすれば快適な眠りが得られる木綿ふとんだが、必ず寿命はある。 「だんだんとわたの元気が無くなってくるんですよ」 9代目はその様子を表現する。 そして 「今東京23区で最も多く捨てられている粗大ごみがふとんになります。 私は業界関係者として何とかしたかった」
同社は打ち直しが出来なくなるまで使い込んだふとんを土に返すというプロジェクトをスタート。大学機関研究室の協力で調べたところ、約8カ月で土に戻るという結果が得られた。そして、同社のふとんを購入したお客さんであれば100円という価格で古くなったふとんを引き取るというサービスを開始。エコ活動にも積極的に力を入れている。
この先いったいどこに向かうのかが楽しみ
9代目と話をしていると、とにかくパワフルでアイデアマンである人柄がびしびしと伝わってくる。 一度はその幕を閉じたおたくふくわたを再び世に出そうと1人立ち上がり、そこから8年の月日が経った今では、おたくふくわた製品はふとんだけに止まることなく、座布団、作務衣(さむえ)、浴衣、手ぬぐい、布製バックとそのアイテム数を増やし続けている。
どの商品にも9代目の思いやアイデアが込められ、 一般的なふとん屋では見ないユニークで斬新なラインナップが揃っているのも特長だ。 BMWとコラボした「おたふくっしょんBMW」。 歌舞伎俳優・市川染五郎氏とコラボした「染五郎手ぬぐい・わたしゃおたふく」がそれに当たる。 取材前、同社がブランディングにかなり力を入れていると感じていた筆者は、9代目と話をする中で、その多くのプランが9代目の頭の中から生まれていることを感じ取った。
「うちはPR会社と契約をしていませんし、 WEBサイトも凝ってはいますがそれほどお金いませんから。 ですから、復活した当初は全く売れませんでしたよ(笑)。 ひたすら自分の足でふとんを担いで雑誌社に売り込みに行くところからはじめましたからね」 スーツ姿で営業にかけ回った当時の様子を語ってくれた9代目はこう続ける。
「私はよくうちの社員に言っているのですが、 会社であぐらをかいていても商品は売れないし何もはじまらないよと。 とにかく外に出て営業をすることが大切であると」
2009年の秋、同社は 「おたふくわた座布団バッグ」なる 座布団とバックが一体化したこれまたユニークな商品を販売した。
現在特許庁で実用新案出願中のこのバックは、既に大手販売店や通販での販売が決定をし 「来年にはこのバックをニューヨークでデビューさせますよ」と9代目は今後の意気込みを語る。 復活したおたふくわたは、今また過去のように大きくその翼を広げようとしている。
本社 -ふとん展示コーナ- 〒812-0013 福岡県福岡市博多区博多駅東2-2-2 博多東ハニービル
販売本部 -ふとんショールーム- 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-35-8 ハニービル青山
みなさんは毎日どんなふとんで寝ていますか
みなさんは毎日どんなふとんで寝ていますか? 羽毛、羊毛、それとも木綿でしょうか。
取材に訪れたハニーファイバー(株)は、
高級木綿ふとん「おたふくわた」を開発・販売している会社であり、同社長である原田浩太郎氏は9代目に当たる。
「今の寝具業界は軽いという理由で羽毛布団のシェアが多くを占めていますが、
過去の日本では木綿ふとんが一般的でした。
また、ふとんは財産であるという意識も高く、今の50代ぐらいの方までは、
婚礼ふとんとして自分の娘や孫を嫁に出す際にはその母親やおばあちゃんがわたをふとん屋さんから買ってきて、
手作りしたふとんを持たせるという習慣がありました」
世の中が木綿ふとんから羽毛布団へとシフトしたのには理由がある。
「木綿ふとんは一般的に重いという理由で敬遠されますが、
最近ではさまざまな工夫で重さを減らそうとしたり、
お客様のニーズに合わせた重さでふとんを作ることが出来ます。
また、天然素材なのでアレルギー反応が他のふとんよりも少ないと言われております」
木綿ふとんは「定期的」にきちんと手入れをすれば衛生的で心地よい眠りが得られる......
忙しい現代人が手放す理由はここにあるようだ。
だが、9代目は木綿ふとんの良さを世に広めようと立ち上がった。
「おたふくわた」の歩み
同社の創業は1940年(天保11)。
170年のという歴史を持つが、実は1997年に1度寝具業から撤退をしている。
その理由は先述したとおり羽毛布団の台頭によるものだが、
過去には海外にまで生産工場を持ち、従業数が800人を超える企業であったということで、
不動産という資産があった。同社は不動産会社として存続していく。
「寝具業界からの撤退は私が大学生のときだったのですが、
その後社会人となりメーカーで営業マンとしてばりばり働いていた私は、ある日仏壇の前でぼおっと座っていたのです。
すると、なぜか突然『おたふくわた』を復活させたいとの衝動にかられました」
9代目はそこから「おたふくわた復活プロジェクト」なる題を掲げ、同社に入社をし動き出す。
先祖の思いが9代目に宿したかどうかはわからないが、とにかくこの日を境に全てははじまった。
徹底的に木綿ふとんついて勉強
「会社に残っている資料を読んだり、OBのみなさんに話を聞いたり、
また全国各地にいる木綿ふとんに詳しい人に話を聞き回るなどして、
とにかく徹底的に木綿ふとんについて勉強をしました」
後にも書くが9代目は行動力がある。
勉強の様子は同社WEBサイト
「おたふくわた復活プロジェクト」でこと細かく書かれているので
興味がある方は1度読んでみるといい。
ふとんをつくるといってもピンとこない筆者は、
9代目に質問をした「実際にどんな業務をされているのですか」と。
「木綿ふとんの質というのは綿自体の質。
そして、その綿からわたをつくる職人さんの腕。
さらにはそのわたをふとんに仕上げていくふとん職人さんの腕の良し悪しで決まります。
ですので、私が行う仕事というのは質の高い綿を手に入れ、自分好みにブレンドをし上質なわたをつくること。
そして、そのできあがったわたを仕立ててくれる腕のいいふとん職人さんを探し、ふとんづくりをお願いすることです」
現在おたふくわたのふとんをつくっているふとん職人さんは主に2人いるそうで、神奈川県に住む野原久義氏と川田純明氏。
どちらの職人さんもふとん屋を経営しながら日々腕を磨いている方で、技能グランプリで優勝した実績を持ち、全技連マイスター、東京都知事賞、厚生労働大臣賞なども受賞しているという実力者だ。
「2人の腕前は当然素晴らしいのですが、
木綿ふとんに対する情熱も私と同じで半端ではありません。
ですので、この方たちとならきっと上質な木綿ふとんを復活することができる――
そう確信し、おたふくわたのふとん製作をお願いしたのです」
こうして2003年におたふくわたは復活した。
エコ問題にも敏感
手入れをすれば快適な眠りが得られる木綿ふとんだが、必ず寿命はある。
「だんだんとわたの元気が無くなってくるんですよ」
9代目はその様子を表現する。
そして
「今東京23区で最も多く捨てられている粗大ごみがふとんになります。
私は業界関係者として何とかしたかった」
同社は打ち直しが出来なくなるまで使い込んだふとんを土に返すというプロジェクトをスタート。大学機関研究室の協力で調べたところ、約8カ月で土に戻るという結果が得られた。そして、同社のふとんを購入したお客さんであれば100円という価格で古くなったふとんを引き取るというサービスを開始。エコ活動にも積極的に力を入れている。
この先いったいどこに向かうのかが楽しみ
9代目と話をしていると、とにかくパワフルでアイデアマンである人柄がびしびしと伝わってくる。
一度はその幕を閉じたおたくふくわたを再び世に出そうと1人立ち上がり、そこから8年の月日が経った今では、おたくふくわた製品はふとんだけに止まることなく、座布団、作務衣(さむえ)、浴衣、手ぬぐい、布製バックとそのアイテム数を増やし続けている。
どの商品にも9代目の思いやアイデアが込められ、
一般的なふとん屋では見ないユニークで斬新なラインナップが揃っているのも特長だ。
BMWとコラボした「おたふくっしょんBMW」。
歌舞伎俳優・市川染五郎氏とコラボした「染五郎手ぬぐい・わたしゃおたふく」がそれに当たる。
取材前、同社がブランディングにかなり力を入れていると感じていた筆者は、9代目と話をする中で、その多くのプランが9代目の頭の中から生まれていることを感じ取った。
「うちはPR会社と契約をしていませんし、
WEBサイトも凝ってはいますがそれほどお金いませんから。
ですから、復活した当初は全く売れませんでしたよ(笑)。
ひたすら自分の足でふとんを担いで雑誌社に売り込みに行くところからはじめましたからね」
スーツ姿で営業にかけ回った当時の様子を語ってくれた9代目はこう続ける。
「私はよくうちの社員に言っているのですが、
会社であぐらをかいていても商品は売れないし何もはじまらないよと。
とにかく外に出て営業をすることが大切であると」
2009年の秋、同社は
「おたふくわた座布団バッグ」なる
座布団とバックが一体化したこれまたユニークな商品を販売した。
現在特許庁で実用新案出願中のこのバックは、既に大手販売店や通販での販売が決定をし
「来年にはこのバックをニューヨークでデビューさせますよ」と9代目は今後の意気込みを語る。
復活したおたふくわたは、今また過去のように大きくその翼を広げようとしている。
文章・写真:杉山 忠義
http://tadao-factory.com/
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〒812-0013
福岡県福岡市博多区博多駅東2-2-2
博多東ハニービル
販売本部 -ふとんショールーム-
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